ふと目にとまった『一汁一菜でよいという提案、土井善晴著』。書店の棚でなぜか惹きつけられた本、読み終えて『だから惹きつけられたのか』と感じるところ多々。
料理の持つ意味、見えてくる日本人の心、表層的なおいしさだけを求めているのではないこと、ハレとキの意味と使い分け、、、感じるところがたくさんあり、とてもいい本に巡りあいました。
以下、気になる方はぜひお読みください。
- 良く食べることは良く生きること
- 食べるもので体質は変わる、改善できる
- 食は命を作り、幸福を感じるための行動
ほとんどのことが重要に思えてきてうまくまとめられないので、表紙裏の紹介文を紹介します。
日常の食事は、ご飯と具だくさんの味噌汁で十分。あれば漬物を添えましょう。無理のない生活のリズムを作り、心身ともに健康であるために「一汁一菜」という生き方を始めてみませんか。
料理研究家・土井善晴による根源的かつ画期的な提言は、家庭料理に革命をもたらせた。一汁一菜の実践法を紹介しながら、食文化の変遷、日本人の心について考察する。著者撮影の食卓風景も数多く掲。
一汁一菜でよいという提案
書籍情報
- 書籍名:一汁一菜でよいという提案 amazon
- 著 者:土井善晴
- 発行所:株式会社新潮社
- 頁 数:224ページ
- 価 格:850円(税別)
目 次
読んでみたいと感じる文章、語句が見つかったら、ぜひ読んでみてください。現在のコロナ社会やこれからなにを考え実行しなければならないか、につながる何かが伝わると思います。
今、なぜ一汁一菜か
- 食は日常
- 食べ飽きないもの
暮らしの寸法
- 自分の身体を信じる
- 簡単なことを丁寧に
- 贅と慎ましさのバランス
- 慎ましい暮らしは大事の備え
毎日の食事
- 料理することの意味
- 台所が作る安心
- 良く食べることは、良く生きること
一汁一菜の実践
- 食事の型「一汁一菜」
- 日本人の主食・ご飯
おいしいご飯の炊き方の原則と要領 - 具だくさんの味噌汁
手早く作る一人分の味噌汁
味噌について
すぐにできる味噌汁
その季節にしか食べられない味噌汁 - 一汁一菜の応用
- 一汁一菜はスタイルである
作る人と食べる人
- プロの料理と家庭料理
- 家庭料理はおいしくなくてもいい
- 作る人と食べる人の関係「レストラン(外食)」
- 作る人と食べる人の関係「家庭料理」
- 基準を持つこと
おいしさの原点
- 和食の感性 考えるよりも、感じること
- 縄文人の料理
- 清潔であること
和食を初期化する
- 心を育てる時間
- 日本人の美意識
- 食の変化
- 何を食べるべきか、何が食べられるか、何を食べたいか
- 和食の型を取り戻す
一汁一菜からはじまる楽しみ
- 毎日の楽しみ
- お茶碗を選ぶ楽しみ、使う楽しみ
- 気づいてもらう楽しみ、察する楽しみ
- お膳を使う楽しみ
- お酒の楽しみ、おかずの楽しみ 季節(旬)を楽しむ
- 日本の食文化を楽しむ、美の楽しみ
きれいに生きる日本人
- 結びに代えて
一汁一菜の未来
- 文庫化にあたって
解説 養老孟司
読み終えて
料理を作るのが大変、という方に読んでほしい、、、という何気ないごく普通の文章から始まりますが、、、読み進めると、食事の意味、食べることの大切さ、奥深さについて感じ、いつの間にか作者の世界に惹きこまれ、今の日本で生きていくのに大切なことも学べた気がします。
食事とは何?
食の大切さ、自分や家族、大切な方々の心身ともに健康に過ごすことにつながるなぁ、また、生きている幸せを感じることにもつながるなぁ・・・
少し飛躍しているかもしれませんが、今のコロナ禍で『自分で調べて自分で考え自分で決める』ことにもつながる感じがしますし、現政権の施策の異常さに気づくことにもつながるなぁ、と感じます。
大切なことは、いつもと何か違うなぁ、と感じる、何かおかしいなぁ、と感じる直観力かもしれません。
毎日を楽しく健康に過ごしたい方、良く食べ良く生きたい方、ぜひご一読ください。
一汁一菜の実践方法も載ってます。
本屋さんが遠い方は以下からどうぞ。
- amazon:一汁一菜でよいという提案
- 楽天:一汁一菜でよいという提案
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