3年前からはじめたプランター栽培。土づくり時の元肥と栽培中の追肥用にEMぼかしを作っています。1年に一度、栽培品種の少ない冬に作って、その後、土づくりに入ります。
さて、EMですが、(Effective Microorganisms)、有用微生物群ですと。
この世の中にたくさんある微生物の中でも有用な微生物集団。開発者は、琉球大学農学部比嘉照夫教授で、人工的に作られた微生物ではないそうです。
わが家のプランター栽培用EMぼかしには、人間・農業・環境に有用な乳酸菌、酵母、光合成細菌などを複合培養した有用微生物土壌改良資材の『EM1』を使用します。
製品は、液体で1リットル入り2,100円ぐらいでホームセンターで売ってました。
後ほど、わが家のEMぼかしの作り方もご紹介します。
EMぼかしって何?
EM1で、米ぬか・油かす・魚粉を混ぜて発行させた資材で、EMぼかしⅡ型と呼ばれてます。う~ん・・・一言で・・・『栽培に役立つ微生物がいっぱい存在してる肥料』ってことでいかがでしょう?
EMぼかしにはもう一種、Ⅰ型がありますが、こちらは米ぬかと籾殻を発酵させたもので、ホームセンター他で、生ごみ発酵処理用として販売されています。
わが家のプランター栽培では、EMぼかしⅡ型を使用しますが、油かすに骨粉入り油かすを使っています。配合割合は後述 ^-^
EMぼかしのいいところは?
土中の微生物を活性化させて土壌環境を良くし、植物を健康に育成させる効果があり、病害虫に強くなるとのこと。実際にはEMぼかしの効果を数値で表示できる方法はないような・・・。
わが家のプランター栽培のナスと中玉トマトは、毎年いい感じで育ってます、ってことで。
あと、元肥に追肥にEMぼかしと草木灰だけでいいので、余分なものは買わないし、管理も楽ちん。バッドグアノは気になりますが・・・。このあたりはまた別記事で ^^
EMぼかしの作り方
1) EM1、100倍希釈液、2L作成
- EM1:20cc + 糖蜜:20cc +水:1960cc = 計:2,000cc
★水は、塩素のない水を。わが家は地下水なので処理不要。水道水は一昼夜汲み置きしましょう。 - 糖蜜は常温の水にはとても溶けにくいので、鍋に水1960ccを入れ、火にかけ温度を上げながら溶かす
- 糖蜜中の雑菌を死滅させるため、鍋を火にかけたまま希釈液を一度煮沸させる
- 糖蜜希釈液が人肌程度に冷えたら、EM1を20cc加え、よく混ぜる → 完成
2) 混合
- 米ぬか:2kg + 骨粉入り油かす:1kg + 魚粉:550g を良く混ぜる
- EM1、100倍希釈液を1,300cc、水分35~40%の範囲内でOk
- 手でグッと握って団子になり触れると壊れる程度に全体が混ざればOk
- EM1、100倍希釈液は、最初少なめに混ぜ、徐々に足して固さを調整しています
重量測定、そこそこでいいのですが、余ると後の管理が面倒だし、農協の20kg袋を購入して、結局腐らせたことがあったので、油かすと魚粉はホームセンターで販売されている一袋を全量使用することにしました。
EM1、100倍希釈液の残りは、約1000倍に希釈して、通常の水やりと同じようにジョーロで与えてます。この希釈液散布の間隔はおよそ1週間。その他の日は、水のみ散布しています。
状況によりますが、EM1、100倍木希釈液は、発酵が終わるまで、膨張しますので、ペットボトルに入れています。嫌気性発酵なので、しっかりと栓をし、発酵終了まで毎日膨張状態を確認します。
ペットボトルが膨張したら空気抜きをし、再度栓をしっかりしめます。膨張しますのでガラス容器など、破裂の可能性がある容器は避けましょう。
わが家のEMぼかし、計算上は、N:P:K=3.6:4.3:1.1≒4:4:1 正確性はそこそこでいいと思いますが、Excelで計算しました。配合割合の根拠は次の通りです。
各資材の肥料成分(%)
資材 | N | P | K |
米ぬか | 2.0 | 4.0 | 1.5 |
油かす | 5.0 | 4.0 | 1.0 |
魚粉 | 7.0 | 6.0 | 0.0 |
配合量と肥料成分(%)
資材 | 配合量(g) | N(g) | P(g) | K(g) |
米ぬか | 2,000 | 40.0 | 80.0 | 30.0 |
油かす | 1,000 | 50.0 | 40.0 | 10.0 |
魚粉 | 550 | 38.5 | 33.0 | 0.0 |
計 | 3,550 | 128.5 | 153.0 | 40.0 |
比率(%) | 3.6 | 4.3 | 1.1 |
結局、配合割合の根拠は特になく、窒素(N)分が過量にならないよう気をつければ、あとは作りたい作物に合わせて調整すればいいと思います。
このEMぼかしは、Kが少ないので、土つくりの際に草木灰を混ぜています。これも面倒なので次回のEMぼかし作成時には最初から混ぜよう、なんて考えています。
その計算結果がこちら。
資材 | 配合量(g) | N(g) | P(g) | K(g) |
米ぬか | 2,000 | 40.0 | 80.0 | 30.0 |
油かす | 1,000 | 50.0 | 40.0 | 10.0 |
魚粉 | 550 | 38.5 | 33.0 | 0.0 |
草木灰 | 800 | 0.0 | 2.1 | 58.7 |
計 | 4,430 | 128.5 | 155.1 | 98.7 |
比率(%) | 2.9 | 3.5 | 2.2 |
この場合、EM1、100倍希釈液の量は、1600~1700cc。季節による影響が多少とも出ると考えていますので、草木灰なしのときと同様に団子の状況で判断します。
使用した草木灰は、1袋800g入りです。自宅管理の都合上、全て使用を前提にしました。
3) 密 閉
- 混合したものを厚手のビニール袋へ入れ、口をしっかり閉めて密封して嫌気状態にします。
- そのままでもいいけど、私は持ち運びの利便性から100円ショップで200円の容量7.5Lの蓋付バケツに入れ、蓋して保管しています。
4) 発 酵
- 保管場所は、直射日光の当たらない場所
- 発酵の適温は、25~35℃
- 発酵期間の目安:45日以上。
熟成期間が長いほど有用成分が多量に生成されるとのこと。私は最初の完成確認は60日後です。夏場だと、2週間以上で完成確認をする方もおいでるようです。
5) 完 成
- 果物とアルコールが混ざったような甘い香りがすれば完成
- 生ごみが腐ったような臭いは、失敗です。
- 失敗した場合、もう一度発酵しなおせば無駄にならないかな、と試してみましたが、うまくいきませんでした。残念ですが、燃えるごみ行きがいいと思います。
6) 保 管
- 仕込み状態のまま、嫌気状態を保って保存してる限り使えます。
- 私は、該当年度の栽培予定プランター分の土つくりが終了したら、余ったEMぼかしはタッパーなど小さな密封容器に小分けして保管してます。追肥に必要な量だけ使います。
以上で、わが家のEMぼかしは完成ですが、もし、真似される場合は、個人責任で試して下さいね。^_^
人・もの・環境、いろいろな影響因子がありますので、ご自分で確認されながら作ってください。効果についてもその程度には個人差があると思います。ですので、本情報は、一参考にして頂ければ幸いです。
余談ですが、夏場は温度が上がりやすいのでしょうか、失敗した経験があります。わが家では、冬に行う土の再利用処理と同じ時期に本記事紹介の量を作ってます。夏野菜の栽培を楽しむことが多いですから ^^
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